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後見制度支援信託

成年後見制度において、親族が後見人に就任しており、一定の財産がある場合、後見制度支援信託の利用の検討を裁判所から勧められることがあります。

これは財産の大部分を信託銀行等に信託し、残りの財産を管理していくという制度です。
これにより横領を防ぐことはできますが、被後見人の意思の尊重等の側面から考えると(少なくとも私は)必ずしも適切な制度とは思えません。

しかし、制度的には現状他の方法がありませんので、仕方ありません。

後見制度支援信託を利用する場合、弁護士か司法書士が後見人(専門職後見人)に選任され、よく検討してから信託契約を締結します。
信託契約締結後は、残りの財産を親族に引き継ぎ、専門職後見人は辞任します。
(財産を信託すると、その信託財産は裁判所の指示がなければ引き出すことが出来なくなります。)

なお、株式や不動産が多い等、預金以外の財産が多い場合や、遺言や定期預金があり、本人の意思を尊重する必要性が大きい場合は、この制度の利用を控えるべきです。これらは専門職後見人が判断します。

当初からこの制度の利用をする場合はまだいいのですが、これまで普通に後見人として職務を遂行していたのに、突然裁判所から後見制度支援信託の利用を勧められることもあります。
制度が複雑ですので、分からないことは遠慮なく裁判所に聞かれると良いと思います。

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